SQL Server2016のライセンスを解説します

SQL Server2016のライセンスとは

SQL Server2016のライセンスはどのようなものがあるか、解説していきます。SQL Server2016のライセンスは2種類あります。

SQL Server2016の2種類のライセンス

  1. コアベース
  2. サーバー + CALライセンス

エディション別の使用可能なライセンス

エディション コアベース サーバー + CALライセンス
Enterprise
Standard

SQL Server Enterpriseエディションの場合はコアベースのライセンスのみです。SQL Server  Standardエディションの場合はコアベースかサーバー + CALライセンスを選択できます。

 

コアベースとは?

  • ユーザー数・デバイス数は制限なし
  • クライアント アクセス ライセンス(CAL)は不要
  • 大規模システム用
  • ライセンス数は「物理コア数÷2」で求める

SQL Serverのライセンスの1つ、コアベースとは文字通りコア数によってライセンス料金がかわってくるライセンスです。高額なので、ざっくりいうと大企業や大規模システム用です。クライアントも多数を想定しているので、クライアント毎のライセンスは不要です。

ライセンス数の計算

ライセンス数は物理コア数から計算できます。SQL Serverのライセンスは物理コア数と同じになります。

ライセンスの制約

ただし、SQL Serverのライセンス数の求め方には制約がいくつかあります。これがちょっとやっかいです。

  1. 物理コア数あたり最低4コアライセンス
  2. 物理プロセッサあたり最低8コアライセンス
  3. サーバあたり最低16コアライセンス

上記の制約のため、2コアサーバーの場合、2コアライセンスとなるわけではなく16コアライセンスとなります。(最低16コアのしばり)

10コアサーバーでも16コアライセンスです。

ライセンスの計算例

コア数 1プロセッサー 4プロセッサー
2コア 16 32
10コア 16 40

SQLServerのライセンスをザックリと計算計算してみます。

2コア・1プロセッサーの場合

8コア(2→8となる) × 1プロセッサー = 8ライセンス

16以下のため、8ライセンスではなく16コアライセンスとなる

10コア・1プロセッサーの場合

10コア × 1プロセッサー = 10ライセンス

16以下のため、10ライセンスではなく16コアライセンスとなる

2コア・4プロセッサーの場合

8コア(2→8となる) × 4プロセッサー = 32ライセンス

10コア・4プロセッサーの場合

10コア × 4プロセッサー = 40ライセンス

 

SQLServerのライセンス数、「最低しばり」があるのがちょっと面倒ですね。

注意点として、販売数は2コアで1パックとなります。よって、ライセンス数「16」の場合、購入する数は16÷2=8パックです。ややこしいですね。

コアベースの詳細はこちらを参照してください。

参照:http://download.microsoft.com/download/2/E/4/2E41D2F2-7862-424F-AEC0-47C136100CF3/PerCoreLicensing_Definitions_VLBrief-JP.pdf

参照:ライセンス簡易ガイド(マイクロソフト)

参照:http://download.microsoft.com/download/A/0/D/A0DB63D2-E8B6-4CA4-9939-50104E491880/SQL_Server_2016_Licensing_Guide_JP.PDF

サーバー + CALライセンスとは?

  • サーバーとクライアントにそれぞれライセンスが必要
  • サーバーのライセンスは「サーバーライセンス」がある
  • クライアントのライセンスは「デバイスCAL」と「ユーザーCAL」がある

部門のシステムや中小企業のシステムであれば、このサーバー+CALライセンスが適しています。サーバーのライセンスとクライアントのライセンスが2つ必要になります。

クライアントのライセンスは「デバイスCAL」と「ユーザーCAL」があります。

使用するPC等の台数にライセンスが必要なのがデバイスCALです。利用するユーザー数毎にライセンスが必要なのがユーザーCALです。システム環境によって、コストが低い方を選択すべきです。

  • デバイスCAL・・・使用するPC等の台数にライセンス必要
  • ユーザーCAL・・・利用するユーザー数毎にライセンス必要

SQL Server2016のライセンスの価格は?

それではSQL Serverのライセンスのライセンスの価格はいくらになるのでしょうか?本家のマイクロソフトがドルでしか公開していないため、販売店の価格で計算しています。

正確な金額は最寄の代理店、商社に確認してみてください。ここではあくまでざっくりとした参考価格になります。

SQL Server 2016 Standard 4コア 1,017,000円
SQL Server 2016 Standard 日本語版 サーバー ライセンス 111,000円
SQL Server 2016 クライアント アクセス ライセンス(1CAL) 27,000円

 

SQL Server 2016 Standardで4コアの場合は、コアベースでは100万円強となります。サーバー + CALライセンスの場合は、例えばクライアントが10台と仮定すると、40万円弱となります。

コアベースの方がかなり高いことがわかります。クライアントが30台になると、コアベースと同じような価格になってきます。

自社の環境でどのライセンスが最も低コストになるのか、参考になったでしょうか?

以上、SQL Server2016のライセンスの解説でした。

 

コメント

  1. あsdf より:

    ライセンス数は2コア単位となるため、注文数は6÷2=4です。ややこしいですね。
    6コア → ライセンス数は6。注文数は4。

    ??????

    • sqlserverマスター より:

      わかり辛かったので、ライセンスの詳細な説明を追加しました。