OracleのOUTER JOIN(外部結合)
Oralceで複数のテーブルを結合するには「JOIN」を使います。
結合には下記の種類があります。
- 外部結合(OUTER JOIN)
- 内部結合(INNER JOIN)
今回は、外部結合(OUTER JOIN)について解説します。
外部結合(OUTER JOIN)とは
外部結合(OUTER JOIN)は2種類あります。
- LEFT OUTER JOIN
- RIGHT OUTER JOIN
「結合」は複数のテーブルをひっつけるという意味です。外部結合は優先するテーブルをもとに結合します。
例えば、「優先するテーブルA」と「優先しないテーブルB」を結合する場合、Aテーブルは全レコード表示されますが、BテーブルはAテーブルと一致するものしか表示されません。
外部結合はこのように優先するテーブルをもとに結合するイメージです。もっともよく使われる結合になります。
LEFT OUTER JOINは左側のテーブル、RIGHT OUTER JOINは右側のテーブルをもとに結合します。
LEFT (OUTER) JOIN ~
外部結合するには、LEFT JOIN・RIGHT JOIN句の前後に結合するテーブルを記述します。テーブル名の後にスペースを入れて別名を指定します。「OUTER」は省略可能なので、ここでは省略します。(スピード重視)
そして「ON」で結合する条件を指定します。列はテーブル名の別名を必ずつけておきます。
--外部結合 LEFT JOIN SELECT {列} FROM {テーブル1} a LEFT JOIN {テーブル2} b ON {a.列1}={b.列2} WHERE 条件; --外部結合 RIGHT JOIN SELECT {列} FROM {テーブル1} a RIGHT JOIN {テーブル2} b ON {a.列1}={b.列2} WHERE 条件;
外部結合は優先するテーブルを元に結合します。上記の例、LEFT JOINでは{テーブル1}と{テーブル2}を結合しますが、{テーブル1}の全件に対し、{テーブル2}は条件に一致したもののみを結合します。
よって{テーブル1}は全レコードSELECTされます。{テーブル2}は{テーブル1}と結合できたレコードのみがSELECTされます。
RIGHT JOINはテーブルの優先度が逆になるので、テーブル2が全レコードSELECTされます。
サンプルデータ
emp
empno | empname |
A001 | 佐藤花子 |
A002 | 田中太郎 |
A003 | 加藤一 |
A004 | 青木花 |
A005 | 藤田学 |
tokyo_aut
empno |
A001 |
A005 |
osaka_aut
empno |
A001 |
A002 |
例1. LEFT JOINで結合する
--LEFT JOINの結合 SELECT e.empno, e.empname, t.empno tokyo, o.empno osaka FROM emp e LEFT JOIN tokyo_aut t ON e.empno = t.empno LEFT JOIN osaka_aut o ON e.empno = o.empno WHERE e.empno < 'A999' ;
e.empno | e.empname | tokyo | osaka |
A001 | 佐藤花子 | A001 | A001 |
A002 | 田中太郎 | A002 | |
A003 | 加藤一 | ||
A004 | 青木花 | ||
A005 | 藤田学 | A005 |
3つのテーブル「emp」「tokyo_aut」「osaka_aut」をLEFT JOINで外部結合しました。
優先されるテーブルは全レコード表示
LEFT JOINなので優先されるテーブルは一番最初にでてくる「emp」テーブルです。empテーブルは全レコードSELECTされます。
この例では「emp」テーブルは5レコードあります。まず、このテーブルでSELECTする「e.empno」「 e.empname」はすべて表示されます。
結合されるテーブルは条件一致したレコードのみ表示
残りの2テーブル「tokyo_aut」「osaka_aut」は「ON」で指定された条件に一致する場合のみSELECTされます。
「tokyo_aut」テーブルは「empno」が「A001」「A005」のみなので、この2レコードのみ表示され、残りは表示されません。
「osaka_aut」テーブルは「empno」が「A001」「A002」のみなので、この2レコードのみ表示され、残りは表示されません。
外部結合はLEFT JOINとRIGHT JOINがありますが、通常はLEFT JOINを使うのが一般的なのでRIGHT JOINの例はここでは省略します。
以上、OracleのJOIN(LEFT JOIN,RIGHT JOIN)の使い方でした。
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